since 2004.1.10 「男はつらいよ」を全48作品徹底分析!

覚え書ノート
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男はつらいよ 全48作品【本編完全版】
2004年から始まったこのページも2008年7月3日でカウンターが61万アクセスを超えました。ありがとうございます。
このサイトの内容にはストーリーのネタバレがたくさんありますのでご注意くださいm(_ _)m
いまだ多忙のため第19作「寅次郎と殿様」本編完全版前編は7月9日頃になりそうです。気長にお待ちください。
7月3日寅次郎な日々365「好きだからつよくぶつけた雪合戦」
6月24日寅次郎な日々364 「風天」の渥美さんと立ちションをする満男
6月17日寅次郎な日々363『鵜飼を喉のうがいと間違ったさくら』
6月9日寅次郎な日々362「第32作『口笛を吹く寅次郎』ダイジェスト」
6月2日寅次郎な日々361「若かりし日の谷よしのさん風の中の牝鶏」
5月26日「覚え書ノート」TOPをFLASHアニメにしました。
5月23日寅次郎な日々360「取り返しのつかない津嘉山さんの絵」
5月14日寅次郎な日々359「リリー松岡 後援会に奔走する寅」
5月15日 livedoor ネットアニメにも『寅次郎と宇宙鳥獣 final 』投稿しました。
5月6日寅次郎な日々358「男はつらいよ13年 〜山田洋次の世界〜」
4月8日第4作「新.男はつらいよ」本編完全版. 完結篇をアップしました!
4月28日寅次郎な日々357「ただそこに美しい花がある」
4月20日寅次郎な日々356「第31作「旅と女と寅次郎」ダイジェスト
4月15日FLASHアニメ『寅次郎と宇宙鳥獣 Final』
4月15日寅次郎な日々355「寅次郎と宇宙鳥獣. Final」
4月13日寅次郎な日々354「昨日新たに谷よしのさんを発見!」
4月5日寅次郎な日々353「次もやる気だった松村達雄おいちゃん」
2008年3月2日柴又訪問記に新たな記事を追加しました。
2007年2月24日に「リンク」をさらに更新!
12月18日第3作「フーテンの寅」本編完全版を完結しました!
12月16日新作アニメーション『寅次郎な日々』をアップ!
| 男はつらいよ 全48作品【本編完全版】をいきなり見たい人はこちら |
| 【寅次郎な日々】全作品マドンナ制作年度順を追 |
| コンパクトに読める【全48作品ダイジェスト版】バックナンバーはこちら |
| あの夜『喧嘩辰』を歌わなかった寅と冬子さん |

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| 【寅次郎な日々】カテゴリー別バックナンバーを12月6日分まで追加しました。 |
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| 【 寅次郎な日々 】カテゴリー別バックナンバー【2005年11月〜2008年3月18日までの分】 | |||||||
| 寅次郎 | さくら | 名脇役たち | タコ社長 | 満男 | シリーズの流れ | おいちゃん、おばちゃん | 源ちゃん |
| 夢 | とらや | ロケ地探訪 | 山田洋次 | 各作品紹介 | 山田洋次以外の映画 | メイキング映像 インタビュー&ポスター |
マドンナ |
| 覚え歌@「りんどうこぼれる寅の夢」 | 覚え歌A「 四人ならばと温泉津駅」 |
| 覚え歌B「見下ろす江戸川去りし夢」 | 覚え歌C「枯葉降る庭 眺めつ逝きたし」 |
| 2月17日「食玩 『男はつらいよ.シリーズ』から『帝釈天参道 |
| 『帝釈天参道』は拡大しても見れます |
| 第15作「相合い傘」での寅のアリア |
| 第48作 寅次郎紅の花 待ち続けた15年の歳月 |
| 【『第49作「寅次郎花へんろ創作ポスター』付き】 |
| 3月2日に 「追悼 谷よしのさん名場面集」をアップ 8月27日「追悼 関敬六さん 面白名場面集」〈後編〉 8月25日「追悼 関敬六さん 面白名場面集」〈前編〉 6月28日『松村達雄おいちゃん』名場面集アップ |
| 「リンク」 |


アニメーション制作:龍太郎
私のバリ島の自宅には何を隠そう松竹映画『男はつらいよ』のDVDがずらりと全作品勢ぞろいしている。
10年以上前から私は完全に「男はつらいよ」依存症になり、2004年の今もその症状は一向に消えていない。
この「男はつらいよ」という映画を観続けることによって人生での何度かの危機を乗り切っていった。
毎日「男はつらいよ」48作中のどれかを観ることなんか珍しいことではない。一日にはしごをすることもある。
私の人生を本当の意味で支えた書物は恩師坂崎乙郎先生の何冊かの本。ゴッホ全書簡集。岸田秀の最も
初期の2冊とそして映画は山田洋次監督.渥美清、倍賞千恵子主演の「男はつらいよ」シリーズである。
「男はつらいよ」は黒澤映画のように激しいアクションがあるわけでもないし、大きな事件がいつも起こるわけ
でもない。ただただ人々の日常を描いているだけなのだ。そして「男はつらいよ」は正真正銘の喜劇映画でもある。
この長い長い映画の中には人生の全てが入っている。見事なまでに全てが。
以下、自分が「男はつらいよ」48作の中でもとりわけ影響を強く受けた「ベスト24」(下に記載)を中心に、
それ以外の作品も含めて最終的には全48作を詳細に紹介していきたい。そのあとは私が好きな山田監督の
その他の映画を詳細に紹介していきたい。
ただし、私は上手にまとめて書く才能もないし、巷の本や他のサイトのように個性的にも独創的にも書けないし、
評論的にかっこよく書けもしない。だからこのサイトはいわゆる「男はつらいよ」の研究サイトではなく、
適当〜な『遊びサイト』である。あくまでもだらだらした長ったらしいノートであり、細かなただの覚え書きに
とどまりたい。楽しみでやりたいからだ。
退屈で読む気がしない人もたくさんいると思われるがそのへんのところは勝手な個人のHPということで
ご容赦願いたい。
本音を言うとこのページに関しては、ほんの一部の私と同じような、「男はつらいよ」が人生のなかで毎度食事
をするように必要な人にだけチラッと見ていただけたらと思っている。そういう意味でもこの「男はつらいよ.覚え
書きノート」はとても閉鎖的、自閉的、超自己満足的なページだといえる。
興味のない方や、まだ映画を見てないので、物語のネタバレは困る方はどうぞこのページはとばしてください。(^^;)ゝ
なお、この制作、更新は日本国でなく、インドネシア共和国、バリ島、ジャングルの中の自宅でおこなっています
それゆえ、電話線の不通、サーバーの関係などで数時間ページを開けれないことが月に2〜3度ほどあります。
また、それゆえに更新に不備があり、遅れたりすることもありますが、どうかご了承願います。
(ちなみにこのサイトは完全リンクフリーです。)
第49作「寅次郎花へんろ」の創作ポスター
(クリックすると拡大します)

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2007年2月6日第10作「男はつらいよ.寅次郎夢枕」本編を加筆修正しました。
2007年1月28日第5作「男はつらいよ.望郷篇」本編を加筆修正しました。
2007年1月25日第2作「続男はつらいよ」本編を加筆修正しました。
「おいちゃんのアリア」 −下條正巳さん− をアップ(バリ日記.8月1日)
2005年12月31日に第1作「男はつらいよ」大幅加筆改訂版をアップ!
2005年8月7日に第2作「続男はつらいよ」の内容をさらに充実!
2005年8月8日に第5作「望郷篇」の内容をさらに充実!
2005年8月9日に第6作「純情篇」の内容をさらに充実!
男はつらいよマンガをアップ! (2004年6月29日)
柴又訪問記をアップ!(2004年4月1日)
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ベスト作品リスト【本編完全版】(制作年度順にアップしていく)
sakuhin
第1作 男はつらいよ(2004年1月6日完結!)
第2作 続男はつらいよ(2004年1月17日完結!)
第5作 望郷篇(2004年1月25日完結!)
第6作 純情篇(2004年2月10日完結!)
第7作 奮闘篇(2004年2月25日完結!)
第8作 寅次郎恋歌(2004年4月24日完結!)
第9作 柴又慕情(2004年7月1日完結!)
第10作 寅次郎夢枕(2004年7月19日完結!)
第11作 寅次郎忘れな草(2004年11月10日完結!)
第12作 私の寅さん(2005年1月8日完結!)
第13作 寅次郎恋やつれ(2005年2月15日完結!)
第14作 寅次郎子守唄(2005年4月14日完結!)
第15作 寅次郎相合い傘(2005年6月24日完結!)
第16作 葛飾立志篇(2005年8月14日に完結!)
第17作 寅次郎夕焼け小焼け(2005年11月22日に完結!)
第18作 寅次郎純情詩集(2006年1月29日に完結!)
第25作 寅次郎ハイビスカスの花(2006年4月16日に完結!)
第27作 浪花の恋の寅次郎(2006年6月29日に完結!)
第29作 寅次郎あじさいの恋(2006年11月23日に完結!)
第32作 口笛を吹く寅次郎(2007年1月21日に完結!)
第38作 知床慕情(2007年3月10日に完結!)
第40作 寅次郎サラダ記念日(2007年3月31日に完結!)
第45作 寅次郎の青春(2007年5月11日に完結!)
第48作 寅次郎紅の花(2007年7月25日に完結!)
上記以外の作品ですでにアップしたもの。
第 3 作 フーテンの寅 (2007年12月18に完結!)
第 4 作 新.男はつらいよ(2008年4月9日に完結!)
| 本編完全版を読むのは長い、しんどい、という方は、 コンパクトにまとめた【全48作品ダイジェスト版】をどうぞ |
アニメーション制作 龍太郎
ベスト作品の中でもさらに厳密にしていけば順位はつくが非常に微妙な順位になってきてしまうのであえてこの24作品
はひとくくりに「ベスト」とした。しかしそれでも明らかに優れたした作品はあるもので、下に記した作品である。
珠玉の名作9作品(制作年代順)
第1作 男はつらいよ
第2作 続男はつらいよ
第5作 望郷篇
第8作 寅次郎恋歌
第10作 寅次郎夢枕
第11作 寅次郎忘れな草
第15作 寅次郎相合い傘
第17作 寅次郎夕焼け小焼け
第25作 寅次郎ハイビスカスの花
上の9作品はまさに「珠玉」であり、どれももう落とせない最高の頂点を極めた作品である。
(以下の作品↓も同じく【本編完全版】を制作年度順にアップしていく)
第3作 フーテンの寅(2007年12月18日完結)
第4作 新.男はつらいよ(2008年4月9日完結)
第19作 寅次郎と殿様
第20作 寅次郎頑張れ!
第21作 寅次郎わが道をゆく
第22作 噂の寅次郎
第23作 翔んでる寅次郎
第24作 寅次郎春の夢
第26作 寅次郎かもめ歌
第28作 寅次郎紙風船
第30作 花も嵐も寅次郎
第31作 旅と女と寅次郎
第33作 夜霧にむせぶ寅次郎
第34作 寅次郎真実一路
第35作 寅次郎恋愛塾
第36作 柴又より愛をこめて
第37作 幸福の青い鳥
第39作 寅次郎物語
第41作 寅次郎心の旅路
第42作 ぼくの伯父さん
第43作 寅次郎の休日
第44作 寅次郎の告白
第46作 寅次郎の縁談
第47作 拝啓車寅次郎様
各作品予告篇
2006年1月4日に予告編集.第24作「寅次郎春の夢」をアップ!
2006年1月2日に予告篇集.第23作「翔んでる寅次郎」をアップ!
2005年12月25日に予告篇集.第22作「噂の寅次郎」をアップ!
2005年12月12日に予告篇集.第21作「寅次郎わが道をゆく」をアップ!
2005年11月30日に予告篇集.第20作「寅次郎頑張れ!」をアップ!
2005年11月3日に男はつらいよ/予告篇集.第7回第18作「寅次郎純情詩集」をアップ!
2005年11月25日に予告篇集.改訂版第19作「寅次郎と殿様」をアップ!
2005年8月13日に男はつらいよ/予告篇集.第5回第9作「柴又慕情」をアップ!
2005年8月9日に男はつらいよ/予告篇集.第4回第7作「奮闘篇」をアップ!
2005年8月4日に男はつらいよ/予告篇集.第3回第30作「花も嵐も寅次郎」をアップ!
2005年7月28日に男はつらいよ/予告篇.
第2回第31作「旅と女と寅次郎」をアップ!
2005年7月24日男はつらいよ/予告篇集.
第1回第45作「寅次郎の青春」をアップ!
まず、2004年度は最初に書いたベスト24作品を制作年度順に紹介していく予定だ。2月で1作品くらい
をアップしていく予定なのでこのベスト24作品はなんとか3年後の2007年度中に終わらせようと思っている。
48作全部書き終えるのは2009年度末ごろになりそう…。「男はつらいよ」以外の山田監督作品もその後アップ
すると思うので、最終的には山田洋次作品アップが完全に終わるのはいつになるかわからない。
なんとか息切れしないように5年間の長丁場を乗り越えたいと思っている。 2004年1月吉日
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| 【 寅次郎な日々 】 カテゴリー別バックナンバー 【2005年11月〜2008年3月18日までの分】 |
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| 寅 | 山田洋次以外の映画 | マドンナ | 満男 |
| さくら | シリーズの流れ | 名脇役たち | タコ社長 |
| 夢 | おいちゃん、おばちゃん | ロケ地探訪 | 源ちゃん |
| 各作品紹介 | メイキング映像 インタビュー&ポスター |
山田洋次 | とらや |
| お気楽コラム 【 寅次郎な日々 】 ほぼ毎日アップかな… 好きだから つよくぶつけた雪合戦 2008年7月3日 寅次郎な日々 その365 ご注意) 下の文章をはじめ、私のサイトには物語のネタバレが多く含まれます。 まだ映画作品を一度もご覧になっていない方は必ず作品を見終わってからお読みください。 ようやく森英介さん著 「風天 渥美清のうた」を読み終えた。 一つ一つ渥美さんの句をかみしめるようにめるように読んでいった数日だった。 私が新たに気に入ったのは、以下のとおり。 好きだからつよくぶつけた雪合戦 蓋開けたような天で九月かな ただひとり風の音聞く大晦日 夢で会うふるさとの人みな若く 少年の日に帰りたき初蛍 子に先立たれカンナ咲く 肌寒く母帰らぬろ地に立つ そばあっけなく食って扇風機 そして亡くなる少し前に作った句の中で特に好きなものがこの二つ。 花道に降る春雨や音もなく ポトリと言った気がする毛虫かな 4月28日にこの「寅次郎な日々」でも「バリ日記」でも、 私の留守の家に健気に咲く赤いチューリップの話を書いたばかりだが、 なんと渥美さんも同じことを俳句で表現していたのだ。これにはびっくりした。 「 チューリップ 風に震えて 家は留守 」 ![]() さて、ここで、この本で興味深かった話をちらっと紹介しよう。 本の中で山田監督が森さんのインタビューに答えているのだが、 実はその昔、このシリーズで俳句を題材にしたある一つの作品が、渥美さんとの雑談の中で 生まれつつあったことを懐かしく語られていたのだ。 かいつまんで言うと話はこうである。 ある時、寅が旅先で山頭火みたいな放浪の坊さんと一緒になった…。 寅はその乞食坊主を哀れがってなけなしの金をはたいてご馳走したりする。 旅を続けるうちに坊主が俳句を好きだということが分かって寅はその作品を見るんだけれど、 「こんなのダメだ」って生意気にもけなしてしまう。 坊主が「じゃあどんなのがいいんだ」と言うと、 寅はちょっと間があって、 「こんなのどうだい、五七五にはうまくはまらねえけれど」 と、その場の思いつきの句をひょろっと口にしてみる。 坊主はそれ聞いてひどくびっくりして 「それいい句だよ。あんた俳人になれるよ」 と、感動したと言う話。 寅が友達になったその人は、乞食坊主のような格好をしているが実は有名な俳人で、 あとになってその人が句集を出す。 ある時俳句をはじめた博が句集を見ながら 「兄さんこの俳句いいでしょう」 と言うので見てみたら、 「あっ、それはオレが作った俳句だ」って寅が言う。 それで、いろいろ事の顛末をみんなに話してやる寅だったが、 「兄さん、この人は有名な俳人ですよ」って博が教えると 寅はそれに対してにこう言うのだ 「オレのを盗むくらいだから大したことはねえな」 チャンチャン(^^) これは観たい。なんとしても映画を観たかった。 第17作「夕焼け小焼け」の池ノ内青観や第29作「あじさいの恋」の加納作次郎との一期一会と 一見よく似ているが実は大事なところが違う。 決定的に違うのは、寅が実際にひょいと見事な俳句をリアルに作ってしまうところである。 そうなのだ。寅は人生の達人であり、詩人なのだ。 絵画や焼き物のような「物」と違って寅はすでに人生の機微を熟知するゆえに「言葉」というものをよく知っている。 もちろん知識という意味ではない。難しい熟語や季語などは知るはずもないが、見事にその情景に的を得た日本語が スッと出てくるのである。時々目の覚めるような鋭敏な言葉使いをする時もある。 言葉は技術でもなく説明でもなく飾りでもなく、その人の感覚であり、その人の生きてきた道のりの証である。 学問や知識は常に二次的なものであって、手助けにしか過ぎない。いや、かえってその知識が邪魔になるときすらある。 そんなもの最後はどうでもいいのだ。生きて行く上で大切なものは「感覚」である。 だからこそ寅はあんなに切なくて優しいアリアを語ることができるのだろう。 ところで寅はその脚本ではどんな俳句を作ったのだろうか。 赤とんぼじっとしたまま明日どうする って感じかな…。 それとも さくら幸せにナッテオクレヨ寅次郎 かな…。 それとも冗談ぽく 立ちションベンする気も失せる冬木立 かな…(^^;) 寅の言葉と言えば、私は一連のアリア以外では、あの第14作「寅次郎子守唄」の呼子港での踊り子との やりとりを思い出す。あれは私にとってまさにこの第14作の白眉だった。あそこにクライマックスがあったのだ。 「ここで踊ってんのかい?」 「こんな景色のいいとこまで来て、暗かところで女の裸観てどこがよかすかねェ」 「フフ…別に裸を観るわけじゃねえよ。姐さんの芸を観に来たと思えば腹もたたねえだろう」 「フフ…兄さん、よかこと言ってくれるね」 「そうか」 これこそが車寅次郎の言葉である。 もちろんこれは短歌でも俳句でも自由律詩でもない、ただの会話、ただの言葉である。 しかし、この研ぎ澄まされた無駄のない寅の言葉が琴線に触れ、詩を感じ、余韻を感じ、人生を感じ、 人の世の情けを感じるのは私だけではないだろう。 技術や伝統や形式はすべて目的の下にしかないのだから。
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柴又訪問記(2004年4月1日)
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