2019年2月13日 号外!

   第34作真実一路で寅がさくらに電話した駅は土浦駅ではなかった!! 





      






      今も残る物証のてんこもり。

      


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スマートフォンで見られる方は文字や構図がガタガタになります。
私のサイトはノートPCやデスクトップ型のPCで腰をすえてじっくりご覧いただければ嬉しいです^^ヾ。







第34作寅次郎真実一路 ラスト付近


心の病で失踪していた富永課長が
寅と一緒にタクシーで牛久沼の自宅に戻ってきて涙の再会を果たせたふじ子さんと息子さん。
それを遠くで見ているでもなく背中を向けて牛久沼を眺めている寅。
この時が、皮肉にも、寅がふじ子さんに失恋した瞬間だった。

そしてその夜、

柴又に戻らず常磐線の土浦駅からさくらに電話する寅。





とらや  茶の間

みんな寅を待っている。

おばちゃん「
遅いねえ、寅ちゃん

おいちゃん「
上がりこんでごちそうになってるんじゃないか

博「
いや、兄さんそんなことしないでしょ。きっと玄関で別れてますよ

おいちゃん「
だったらとっくにかえって来なきゃおかしいじゃないか

さくら「
帰ってこないと思うわ、お兄ちゃん


        


おばちゃん「どうして?

さくら「
そのまま、旅に出るのだと思う

みんな「…」




電話が鳴る

リリリリン



さくら「もしもし、あー!お兄ちゃん。心配してたのよー。今どこ?

寅「
常磐線の土浦駅だ

さくら「
土浦

寅「
オレ、このまま旅に出るからな、みんなによろしく言ってくれ

さくら「


寅「
あ、課長さんと奥さんがくれぐれもよろしく言ってたよ

さくら「
…そう」少し頷く。

寅「
もう時間が無いんだ。じゃあ

さくら「
もしもし!ちょっと待ってよ

寅「
なんだ?

さくら「
…よかったねお兄ちゃん



メインテーマがゆっくり流れる。


        



寅「あ、よかったよ」と静かに言う。


さくら「…ほっとした?


寅「…ん…ほっとした


さくら「そう…

        




茨城県 土浦駅前


電話ボックス 黄色電話


寅「それじゃお前元気でな、あばよ


        




深夜の強い風の中、襟を立ててJR(当事の国鉄)土浦駅階段へ向かう寅。

深い孤独が寅を襲う。



       




とらや 茶の間


博「どんな様子だった?


さくら「うん…晴れ晴れしたような声だしてた


         


博「そうか…


おばちゃん「なんだか可哀想だね」と涙ぐむ。


みんな心が沈んでいくのだった。


         




以下略




とまあ、こういうシーンに登場するのだが、

問題は、このセリフ↓




寅「
常磐線の土浦駅だ

さくら「
土浦・・・

寅「
オレ、このまま旅に出るからな、みんなによろしく言ってくれ




        





        





        






話は少しさかのぼって



ちょうど私がバリ島から日本に戻った今年1月中旬ごろ・・・・


いつも私のサイトをご覧くださっている茨城県の海野さんと言う方からメールがあり、
この茨城県の土浦駅前交番とバスロータリーが映るシーンが
本当に土浦駅なのか疑問に思えます、と言う内容が書かれてあった。
確かにこのシーン上記↑のセリフの通り寅が「
常磐線の土浦駅だ」ってさくらに電話で伝えるものだから、
観ている人たちは誰ひとりそのことを疑う人はいなかったのだ。

私も返信のメールで
「確かにおっしゃるとおりで、大してまじめに確かめもしないで、勝手に映画の寅のセリフを信じてました。さっそくお互い調べましょう。」
と、いうことになり海野さんは
茨城県立図書館まで出向かれて、映画当事1984年のゼンリン住宅地図を探された。
やはり映画撮影当事である1984年ジャストのゼンリン住宅地図があったので当該ポイントを閲覧されたのだが
その結果・・・駅舎構造や交番などの位置的にまったく違う駅だったそうだ。

こうなると

もうどこの駅か皆目わからないということになるのだが・・・・


今までのロケ地調査の経験上

■渥美さんが一人の撮影
■夜のロケ撮影


と、なると
半分以上の確率で大船撮影所から1時間以内で移動できる
神奈川県のどこかの場所なのだ。


しかし、神奈川だと思っても
もちろん物証は、この時点でまったくわかっていない。





そこでもう、あの人を呼ぶしかない。

伝家の宝刀、『困った時の寅福大明神』とも『寅福観世音』とも言われる
である
寅友の所沢在住の鬼才、寅福さんに今回も調査をお願いした。


寅福さんは本編を精査し、
この夜シーンの中から数少ない物証を探されたのだ。

それがこの向こうにうっすら映っている
路線バス


    




バスの模様がうっすら見える。

そしてバスの前の部分に
幕のような、ゼッケンのようなものが貼り付けてある。
ゼッケンは斜め対角線で色分けされている。
そしてキャラクターのような少年が立っているところが描かれている。
赤い大きな文字。



    明るくして見るとこうなる↓


    




私も上記のように、神奈川県だと睨んではいたのだが
このあと私は肖像画の注文の締め切りが迫り、もう仕事漬けになってしまった。
寅福さんもここのとこ仕事が超多忙だったらしいが、なんとか半日空いたので
バスを調べてくださった。


そして寅福さんはまもなく、
ネット上で、あの幕と言うかゼッケンを発見!!

     




前と横の模様がピッタリ同じ!!




小田急グループの
神奈川中央交通バス!!


    


神奈川中央交通はいろいろな画像があった。

このバスの前の幕(ゼッケン)を観て頂きたい!
まさにあのシーンで出てきたあのゼッケン!!



      





   寅福さんの調査能力に脱帽!!


     これは寅福さんのブログからの添付↓
     




     
あのゼッケンはどこでもかしこでも!

     




    



    




    



    




    




そして小田急グループの神奈川中央バスとなれば捜索範囲は神奈川。
映画撮影が行われていた大船撮影所周辺,鎌倉、藤沢、戸塚、上大岡、横浜などの周辺なのだ。


常磐線土浦駅と言うセリフがあるくらいだから
おそらくJRだと思われる。


寅福さんは、
撮影所がある大船駅の東海道本線の駅舎を順番に見て行かれた。


西から 藤沢駅、大船駅、戸塚駅、東戸塚駅・・・・

数時間後・・・・・発見!

なんと、大船からたった2駅の東戸塚駅のバスロータリーが
まさにこのロケ地だった!!


    グーグルストリートビューにおける当該ロケ場所


   




現地調査

2月9日
息子が横浜で映像の作品鑑賞に行く用事があったので
そのついでに東戸塚駅東口バスロータリー横に出向いてくれたのだ。





     



     息子はいろいろ写真でも動画でも一脚で高度を上げて幾種類も撮影してくれた

       



   ちょっと拡大してみる↓

   


     


     いろいろな通行人やバスのバリエーション↓

     



      






    息子が撮影した位置はここ↓

      



            
撮影位置はここ↓

                 




そうなると電話ボックスはこのあたりとなる↓









実はこの電話ボックスは昔からここにはなかったらしい。
この前の店のご主人が息子に証言してくださった。
つまり、山田組がトラックで大船から持って来た可能性が高い。




息子が撮影した本編に沿った動画↓

https://youtu.be/VF9zuV2LTTA




またもや解明されたロケ地トリック。
映画作りというのは物語りはもちろんのこと、
撮影ロケもまたフィクションの連続なのだと今回もしみじみ理解したできごとだった。


上に紹介しました茨城の海野さんは私のこの記事を読んでくださり
下記のような文章をメールでさきほど送ってくださった。
土浦にはやはりロケは来てなかったのだ。


ご連絡有り難うございます。

東戸塚の駅だったんですね。
心のつかえが取れました。
有り難うございます。
渥美清さんが亡くなった時に、
地元の新聞に「土浦の市民団体 男はつらいよロケを土浦に誘致する会の解散」の記事を読んだのです。
とても小さい記事でしたが、土浦にもそんな団体があり、是非寅さんに土浦に来てほしかったな。と、
子供ながらに思った記憶がありました。
もし本当に土浦でロケを行っていたら凄いニュースになっていたでしょうし、
あの土浦から旅立つ寅さんの真相を知りたいと思っていました。
本当にありがとうございます。




以下

ご本人のことや私のことが書かれている箇所はプライベートな部分ですので略させていただきます。




海野さん、寅福さん、そして現地へ飛んでくれた息子 本当に感謝です。




寅福さんのサイトURL
https://love.ap.teacup.com/torafuku/