寅の人生に最も影響を与えたマドンナ
忘れがたい寅の初恋の人 最上雪さんを写真画像にしてみました。
第16作「葛飾立志篇」 最上雪さん

AIさんに手伝ってもらったこの画像。
若き日の最上雪さんの想像写真 娘の順子さんに似せてみました。化粧っ気の無い雪さんの設定年齢は27歳〜28歳ほどです。
すっかり常連になった若き日の寅もいますね。
設定は昭和35〜36年頃
当時まだ賑やかだった国鉄寒河江駅の駅前で繁盛していた安くてうまい活気のあった店の設定です。
どなたか常連客の一人がカメラを持っていてスナップ的に雪さんの写真を撮ってくれたという流れです。
寅も複雑な顔でカメラの方を向いていますね。
雪さんは、頭のほっかむりを取ると、娘の順子ちゃんにそっくりになりますね。垢ぬけて寒河江小町になります↓↓。

別バージョンです↓↓



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寅がまだギラギラした目をしながら日本全国を駆け巡っていた若かりし20代後半頃、
初めて心から愛した人がいる。
自分が最も孤独で寂しかった時にめぐり逢った恩人であり、本当の意味での初恋の人。
それが、山形県寒河江の最上 雪(もがみゆき)さんである。
人は一生の中で精根尽き果て、倒れることが何度かありますよね。
あの頃の寅じゃないけれど、『もう、何をやってもうまくいかない時』というのは確かにあるのです。
そんな時、ふと、凍えている自分の手を包み込むように抱き起こしてくれた人がいたとすれば
ほんとうにどれだけ嬉しいものだろう。そしてこの人のことを、その恩を一生忘れないでいたいですよね。
これは、味わった人しか分からないです。寅がお雪さんを『観音様』と表現した気持ちは、バリ島で辛酸をなめた私には涙が出るほど
よく分かるのです。
愛情を与えることだけを人生の中でまるで『修行』のように背負わされている寅ですが、
この、雪の夜の山形の寒河江駅前の食堂での出来事は、幼き日に夢に見た母の手の温もりだったのかもしれないですよね。
この寅のアリアの中でのみ語られるお雪さんではありますが、だからこそ私には想像力を刺激されていつまでも心に
残り、今回雪さんの想像画像にもしてみました。
娘さんの華やかさよりもお母さんの雪さんはもっと地味で庶民的で化粧はしていないけれど、とらやに訪ねてきた娘の順子さんに似た美しい人だったと思います。

設定は昭和35〜37年頃 若き日の最上雪さんの想像写真 娘の順子さんに似せてみました。雪さんを気に入り、今や常連となった若き日の寅もいますね。
当時まだ賑やかだった国鉄寒河江駅の駅前で繁盛し、常連のお客さんをさばいていた安くてうまい活気のあった店の設定です。
どなたか常連客の一人がカメラを持っていてスナップ的に雪さんの写真を撮ってくれたという流れです。
寅は誰だお前って言う感じでカメラの方を向いていますね。食堂の窓の外は雪が積もっていますね。

寅はおそらく何週間もそのまま寒河江に滞在し、
啖呵バイをしながら慈愛にあふれたお雪さんの食堂に通い続けたに違いありません。
そしてその後も十六年間にも渡ってお雪さんに毎年500円を添えて手紙を送り続けて来たのでしょう。
寅の生涯で、リリーは特別として、十六年間お金を入れた手紙を出し続け、その幸せを願い続けた人が
果たして他にいるでしょうか。これは凄いできごとだと思うのです。
私はこの雪さんのことを本編を始め、昔の『寅次郎な日々』でも思い入れを込めて書いてきました。
寅の人生の最初の原点はさくらのお母さんとの日々の中にあったと私は見ています。
そして寅の青春後期の原点は寒河江のお雪さんとの日々にあるのではないか、と思っているのです。
雪さんとの交流はまだ柴又へ帰還していない頃の寅を知る貴重な物語なんですよね。
寅は、十六年前に赤ん坊でしか見ていないお雪さんの娘の順子さんを一目見て、雪さんだと直感しました。
それほどにも寅にとってお雪さんは、忘れがたい人だったんですよね。

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物語を辿ってみましょう。
とらや 茶の間
寅「うん…。 オレが始めてお雪さんに会ったのは…
忘れもしねえ、雪の降ってる晩だった…」

社長「なるほど…」
お雪さんのテーマ(順子のテーマ)が流れる。
おばちゃん頷く。
寅「おらあ、寒河江(さがえ)という町を無一文で歩いていたんだ。
もう何をやってもうまくいかねえ時でなあ…」
おばちゃん「へっ…えぇ……」
寅「腹はすいてくるし、手足は凍えてくるし、もう矢も盾もたまらなくなって、
…駅前の食堂に飛び込んだんだ。そこがお雪さんの店よ」
おばちゃん、頷く
寅「背中にちっちゃな赤ん坊しょって働いていたっけ。
寅「オレは手に持ってるカバンと腕時計を出して…、
『これでなんか食わしてくれぃ』ってそう言ったんだ。
そうしたらお雪さんが…、
『いいんですよ、困っている時は、お互いですからね』
…どんぶりに山盛りの飯と、湯気の立った豚汁と、お新香を
そっと置いてってくれたっけ…。
オレはもう…無我夢中で、その飯をかき込んでるうちに……、
なんだかポロポロポロポロポロポロ…涙がこぼれて仕方がなかったよ。
その時オレには…あのお雪さんが観音様に見えたよ。
その名の通り、
雪のように白い肌の、
そらあきれいな人だったぁ…」


若き日の最上雪さんの想像写真 娘の順子さんに似せてみました。雪さんを気に入り今や常連となった若き日の寅もいますね。

この時の渥美さんの遠くを見つめる目は印象的でした
社長「観音様だよなあ…その人は」と目を潤ませていました。
おいちゃん「んん」と深く頷く。
おばちゃん「ん…」
一同 深く感じています。
寅はそのあと、いつものようにいざこざを起こし、とらやを旅立ち一人秋深き最上川を渡り、
山形の寒河江にある、お雪さんの墓に参るのでした。

寅と言えば、マドンナにぞっこんで、デレデレ追いかけ回し、スッテンコロリンとふられるパターンばかり
想像されるが、このようなしっとりとした潤いのある物語もあるのだ。この第16作「葛飾立志篇」が奥行きの
深い物語になりえているのは、この雪さんの物語が背後でしっかりと支えているからなのです。
数あるマドンナの中で、寅を助け、寅の人生に大きな影響を与えたマドンナは実はとても少ない。
思いつくところでは、夏子さん、リリー、そしてこの雪さんです。
山田監督によって未だ語られていない雪さんの物語があるはずです。私はそれを今でも待っています。

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